その1では、ウォーキングによるフィジカル面でのメリットについてまとめました。今回の記事では、ウォーキングがもたらすメンタル面でのメリットをまとめていきます。
運動した後って、なんとなく爽快感があって気分が良いですよね?あれ、運動によって脳に影響を与えるホルモンが増える事によってもたらされているものらしいです。脳の栄養となるBDNFや、やる気を高めるドーパミン、感情や精神の安定に関わるセロトニンなどが増えるみたい。
では、具体的にどのくらいから効果が出るの?という疑問から解消していきましょう。
ウォーキングのメンタル面でのメリットは12分から現れる!
とある大学で行われた研究では、学生に研究の目的を告げずに12分間、
1.大学構内の装飾品などを歩きながらチェック
2.大学構内の装飾品を座ってビデオでチェック
してもらい、その後のメンタルの変化を調べました。その結果、1グループは
・ポジティブな気分が上昇
・注意力が上昇
・自信、落ち着きのレベルが上昇
こんな傾向が見られたそうです。さらに面白いのが、1グループにのみ2ページ分のレポート課題を与えても結果はほとんど変わらなかった点。嫌な状況下でもウォーキングのメリットは担保されるんですね…!
次に、ウォーキングとメンタルの相関を裏付ける大規模な研究をご紹介。1991年にイリノイ大学が行ったウォーキングに関する100件以上の研究データをまとめたメタ分析では、
1日20分の早歩きでうつ症状や不安症が大きく改善した!
という結論が出ています。僕らの感覚的にも散歩した後ってすごく気分が良いですし、調べた時に納得!と個人的にも思いました。笑
少しのウォーキングでもメンタルに効くのは分かったけど、どの位でベストな効果が出るん?というやる気に満ちた方の為にそのラインも調べたところ、それぞれの1日の理想歩数は、
平均体重の人:10,000〜15,000歩
平均より軽い人:19,000歩〜28,500歩
平均より重い人:5,500歩〜8,000歩
この辺りになるみたい。とはいえこれは理想的な歩数のため、12分〜30分程度のウォーキングの習慣を身に付けてから少しずつ量を増やして行くのがオススメ。
少しだけ、ホルモンの話をしないか
前述の通り、20分程度のウォーキングによって僕らの脳や身体は様々なホルモンを生成し、それらの効果でメンタルが改善します。大前提として、バランスの取れた適切な食事をしない事には、運動によるメリットが十分に受けられない訳ですね。
少し話が込み入ってきますが、ストレス障害やうつ症状、睡眠不足はセロトニンの不足が大きな原因の1つとされています。セロトニンはトリプトファンという必須アミノ酸(僕らの身体で十分な量が合成されない為、食品から摂取しなければならないアミノ酸9種類をまとめてそう呼びます)の中の1つが原料となっています。
必須アミノ酸は、動物性タンパク質(牛、豚、鶏肉、魚や卵)に特に多く含まれているので、「気付いたら甘いものばっかり食べてるし肉とか魚とか苦手だなぁ〜」なんて方は意識的に動物性タンパク質を摂取することをオススメします。
ジムに足繁く通っている人って何となく楽天的でメンタルが健全そうに見えませんか?あれは筋肉を増やすために動物性タンパク質をガンガン摂取し、ハードな運動をゴリゴリに繰り返す事で前述のホルモンがドバドバに出ているという訳ですな。笑
とはいえ何事もバランスが大事。特別ボディメイクや筋トレを頻繁に行っていない方は具体的な数値で言うと、
タンパク質:25%
脂質:40%
炭水化物:30%
このくらいの割合で食事メニューを組んでみると、身体もとっても喜んでくれるのではないかと思います。
まとめ
・ウォーキングで脳や身体がメンタルに効くホルモンを生成するんです!
・ウォーキングでメンタルを改善するには毎日12〜30分程度でオッケー!楽しくなってきたら理想の歩数に少しずつ増やして行こう!
・でも、大前提としてホルモンの原料がないとうまくいかないからタンパク質の摂取量に気を付けてみよう!
と、若干食事に寄り道しましたが、ウォーキングとメンタルに関してはこんな感じであります。その3ではウォーキングと脳機能の関係性を説明していこうと思います。それでは!