健康を訪ねて3,000REP

健康に関する情報や筋トレの実践日記をメインに書いていこうと思います!

最強の集中力アップ成分、カフェインの効果【作用の仕組みを解説】

「普通にコーヒーやエナジードリンク飲んでるけど、カフェインの効果についてもっと詳しく知りたい!摂取のポイントとかってあるの?」

 

今回はこんな疑問に答えます!

 

この記事を読むと…

・カフェインの身体への作用が分かる

・カフェインが効かくなってくる理由が分かる

・カフェインの効果的な摂り方が分かる

 

 

では、早速はじめていきましょう!

 

 

カフェインの覚醒効果の仕組み

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眠気覚ましや集中力アップのためにカフェイン入りのドリンクを飲んでいる方はとても多いと思います。実際、カフェインは世界で毎年10万トンもの量が消費されていて、エッフェル塔14個分に匹敵するそうな。

 

これだけ広く利用されているカフェインですが、なぜ覚醒効果があるのか?これを知ることでより効果的に集中力や活力を上げる手助けになりそうなので、解説していきますね。

 

 

カフェインが眠気を防ぐ仕組み

まず、なぜ眠気が起きるのか?これは、人間が活動するために使われるエネルギーが分解される際に出来るアデノシンという物質が関与しています。

 

活動エネルギーを作る過程で出来るアデノシンが脳内のニューロンに存在するアデノシン受容体と結び付き、受容体を活性化させると、脳内のシグナル伝達分子の放出を遅らせます。そうする事で、脳の神経伝達がゆっくりになり、眠くなります。

 

カフェインは、このアデノシンが受容体と結びつくのをブロックします。カフェインはアデノシンと分子構造が似ていて、アデノシンの代わり受容体に入り込む事が出来ます。しかし、受容体を活性化させるほどは似ていないため、脳への作用が起こらず、眠くならないという訳です。

 

 

集中力、幸福感への作用

また、カフェインは集中力を上げ、幸福感をもたらす効果もあります。アデノシン受容体は、ドーパミンという「やる気ホルモン」とも呼ばれる分子の受容体と繋がっているものもあります。ここにアデノシンが結び付くと、ドーパミンが入る余地が無くなり、やる気や活力を高める作用が遮られます。

 

しかし、アデノシンの代わりにカフェインが結び付くと、ドーパミンが入る余地が出来ます。これによって、ドーパミンが脳に作用し、やる気や活力、集中力を上げる効果が得られる訳です。

 

ここまでの話を簡単にまとめると、カフェインはアデノシンが受容体と結び付くのを阻害する事で眠気を覚まし、やる気と集中力、幸福感を高めてくれるというのが大筋です。

 

また、カフェインによるこれらの効能は、長期的な効能がある事が様々な研究で証明されているそうです。

 

 

カフェインの集中力ブースト効果

カフェインは摂取後30分ほどで効果が現れはじめ、

・疲労感がやわらぎ、注意力が向上

・集中力は、ベースラインから5%ほど上がる

 

5%だけかよ…と思うかもしれませんが(笑)もう少し具体的に、カフェインにはどれほど集中力を上げる効果があるのか?面白い研究を1つ紹介します。

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39人のチェスプレイヤーを対象に行われたドイツの研究です。200mgのカフェインを飲んだプレイヤーは集中力が上がり、プラシーボ(小麦粉をカプセルに詰めた偽薬。思い込みによる効果の可能性を排除する目的です)を飲んだプレイヤーより勝率が6〜8%上がったとの事。

 

この勝率の上昇をチェスの世界ランキングに当てはめると、5,000位から3,000位に上がるのに匹敵するというから驚きです。5%前後の集中力アップ効果というのは、現実世界においてこれだけの違いをもたらすという事です。

 

 

カフェインの耐性と離脱症状の仕組み

様々なメリットがあるカフェインですが、常用していると耐性が付いてきて、同じ量では効果が得られなくなってきます。その理由は、前述のアデノシン受容体にあります。

 

定期的なカフェインの摂取でアデノシン受容体がカフェインで塞がれ続けると、脳内で新しい受容体が作り出されます。すると、同じ量のカフェインをとってもアデノシンが作用できる状態になり、効果を得るために更なるカフェインが必要になるわけです。

 

アデノシン受容体が増えた状態でカフェインの摂取をやめると、より多くのアデノシンが脳に作用するため、

・頭痛

・倦怠感

・激しい眠気

・不安

・抑うつ

等の離脱症状が起きます。増えたアデノシン受容体は、カフェインを断ってから1週間〜10日程度でベースラインに戻るため、これらの症状も治ります。

 

よって、このアデノシン受容体を増やさないようなカフェインの用量を守る事が大切になってきます。

 

 

カフェインの用量:1日200mgに抑えるのが無難

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では、カフェインのベストな量はどの位なのでしょう?

結論から言うと、個人差が大きいため一概には言えません。が、1日200(コーヒー1〜2杯程度)に抑え、出来れば毎日摂らない事をおすすめします。

カフェインの刺激への反応にはかなり個人差があり、コーヒーを1杯飲んだだけで

・動悸

・ジリジリとした焦燥感

・高血圧、心拍数上昇

などの過剰症が出てしまうことがあります。

さらに、カフェインの摂取量が1日75mg程度の健康体の男性に28日間体重×3gまでカフェインを増やして生活してもらったところ、カフェインのパフォーマンスアップ効果が大きく下がったという研究もあるため、カフェイン耐性を上げずに使用するには、1日のうちのここぞ!と言うときにコーヒーを1杯飲むのが良いのかな、と個人的には思います。

 

 

例えば、昼食を食べて眠気が出始めるのを防ぐために13時に1杯だけコーヒーを飲むとか。コーヒーを1日何杯も飲まないとなんか調子が出ない…という方はカフェイン耐性が上がっていて疲れやすい身体になってしまっている可能性が高いため、10日ほどカフェインをやめて脳をリセットしてみるといいかも。

 

最初の3〜4日のうちは離脱症状で辛いかも知れませんが、10日ほど経ち脳がリセットされるとかなりスッキリしますよ。その後上記の用量を守れば、1日を通して高い集中力を保つ事が出来るはずです。

 

 

僕も以前カフェイン断ちを実行した際は、4日ほど酷い頭痛と眠気、コーヒーの渇望に襲われましたが、その後は全てスッキリおさまり、現在は1日1杯のコーヒーを昼食後に飲むだけに止めています。コーヒーで無理やり眠気をやり込めていた頃に比べて格段に気分が良く、集中力の波が無くなっていい感じです。

 

 

まとめ

・カフェインは眠気を抑え、集中力や幸福感をブーストするすごいヤツだ!

・ただし使い続けると耐性が出来てくるので、用量の調節が重要!

・10日程度のカフェイン断ちで脳を1度リセットして、ここぞという時にコーヒー1杯程度のカフェインでメリットが最大化出来る!

 

 

スマートドラッグなんて呼ばれる物がもてはやされたりする事がありますが、カフェインの集中力アップ効果には遠く及ばないそうです。上手く使えばかなりの効果を発揮する成分なので、良かったら是非お試しください!